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よくみて、よく考えよう

 いや、インフルエンザすごいですねー。
今日午前中だけで、陽性者10数人!すべてB型!
しかし、そのほかに、中耳炎や溶連菌感染症も、それぞれ数人、混在。


 先日、小児科のS先生と話しをした時、S先生が
「最近の若い医者は、所見をみて診断する能力が落ちている。」
と、いってました。



 近年、迅速検査の普及で、診断の方法が変わってきました。
すぐ、その場で答えが出ます。


 以前S先生に、なんで耳鼻科医は中耳炎の所見がわかるの?ときかれました。

 わたしの答は
「鼓膜切開するからです。」
というものでした。

 外から見てあれこれ考えて、お母さんにも説明して、それで鼓膜切開すると答あわせが出来ます。
ああ、あの鼓膜の向こうはこうなってたのかー。
そして、経験値が上がり、鼓膜所見と実際の中耳の状態との関係がつかめてくるのです。


 じゃあ、インフルエンザやRSウイルス、溶連菌も、その場で答あわせが出来れば、
診断の訓練になるのではないか、迅速検査でかえって診断力が上がるんじゃないの?
とも思えます。

 S先生に言わせると
「たいしてみもしないで、すぐ迅速検査しちゃうから。」
ということでした。

 なるほど、耳鼻科医が鼓膜切開する前は、何回も鼓膜をみて適応を考えます。
よく診て、考えて、これはしたほうがいいだろう、となったらお母さんにも納得してもらって手術をします。
何せ、人の体にメスを入れるわけですから、慎重にならざるを得ません。

 鼻やのどに綿棒を入れるのは、もっとずっと簡単です。
だから、あれこれ考えるより先に調べてみよう、となるわけです。

 以前はインフルエンザなどはペア血清といって、時間をおいて2回採血し、
その変化を比べなければ正確な診断は出来ませんでした。

 どうも、この辺に問題があるらしい。

 問題集をやって答あわせをするのではなく、先に解答集を見ちゃうみたいです。


 なるほど・・・。



 今日来た患者さん。
わたしではなく、妻が診たんですが、
昨日お昼に熱が出て、のどが痛いといって某小児科を受診。
「熱が出てすぐでは、インフルエンザの検査が出来ないから夕方来てください」といわれ
夕方、再診。
結果、インフルエンザ検査は「陰性」。
「でも、疑わしいのでタミフル飲んでください。」
と言われ、タミフル出たそうです。
不安になったお母さんが、帰って子供ののどをみると、まっかっかで白いポチポチが・・・。
で、本日当院受診。
診断「溶連菌感染症」。



 うーん、お母さんの方が、のどよくみてるんじゃ、ダメだな。
ちなみにこの先生わたしより年上ですから「最近の若い医者は」というのは当てはまらないかも。


 タミフルは飲んでなかったそうで、
まあ、今後インフルエンザにかかることなんかもあるかもしれないんで、とっといて下さい、
と妻が説明してました。


 やれやれ。

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インフルエンザの予防接種の疑問

 相変わらずB型インフルエンザ多いなー、と思ってたら、今日またAも出たりして。
まあ、寒くなって少し花粉症のスパートが遅れたのは、
いいことだが、その分インフルエンザが逆戻り。


 さて、よく質問を受けるのでご説明しますが
「予防接種しててもかかるのか?」
という問題。

 答え「かかります。」

 なんだ、じゃあ意味ないじゃん、何でだー。
詐欺じゃねーか。


 その疑問にお答えしましょう。


 さて、予防接種というのはかの偉大なジェンナーさんが実用化したものだが、
病原体を体に認識させて、その「抗体」を作らせる、ってのが原理だ。

 たとえば「おたふく」「はしか」なんかにかかった人は、もう同じ病気にはかからない。
おたふくウイルス、はしかウイルスに対する「抗体」ってのができるので、
ウイルスが進入してくると、それって感じで抗体が動員され、処理しちゃうわけだ。

 だからインフルエンザウイルスを不活化したワクチンを注射することによって、
体がこのウイルスを認識し、抗体をつくり始めるわけだ。
子供は大人に比べてウイルス経験が少ないので、2回接種して、
ああ、抗体つくんなきゃ、という気にさせるわけだ。

 で、予防接種すると数週間で体はインフルエンザウイルスの「抗体」をつくる。
シーズンになり、本物のインフルエンザウイルスが体に入ってくると、
「お、来やがったな、オメエのことはすでに知ってるぜ。これでも食らえ。」
と攻撃して退治しちゃうわけです。


 ところが・・・

 一時にあまり大量のウイルスが入ってくると、抗体の処理能力が
ウイルスの増殖スピードに追いつかず、結果的にウイルスに押し切られてしまいます。
これが「感染」です。

 ただ、抗体をすでに持ってれば、最終的には準備してない人より回復は早いはずです。


 軽い、感染は防げるし、かかっても治りは早い、ので予防接種は効果があります。


 しかし・・・

 ウイルスと抗体はそれぞれ1対1対応、つまり型が違うと効果がありません。
たまに、厚労省の予測と実際に流行するウイルスの型が
微妙にずれちゃうこともないわけではありません。

 型といっても、予防接種は通常A型を2種類(ソ連型、香港型)とB型を1種類ブレンドしてあります。
メーカーが違っても、この方はいっしょです。
ただ、例えば同じソ連型の中にも細かい型がありこれがずれちゃうことがあるわけです。

 ちなみに今年話題になった「タミフル耐性ソ連A型」はちゃんとワクチン効く型だそうです。


 そして・・・

 寝不足や過労、かぜや不摂生などによってからだの抵抗力が落ちると
抗体の産生が弱まります。
そういう時も抗体の力が足んなくて「感染」しちゃうわけです。
(今年のオレのパターンだ・・・。)


 ちなみに新型インフルエンザが怖れられてるのは、
人類がまだ感染したことがないので、抗体をつくった経験がない、からです。
まあ、インフルエンザには違いないのでいずれ抗体はできるし、
映画「宇宙戦争」のエイリアンみたいに、いきなり全滅ってことはないのですが。
(宇宙戦争、観たことありますか?SF映画の古典でわたしの好きな映画のベスト10に入ります。
数年前、トム・クルーズかなんかでリメイクされましたね。)

今年の背番号

 インターネットで注文してた、今シーズンのレプリカユニホームが届きました。

 毎年、少しづつデザインが変わるので、毎年、そのシーズンのモデルを「新調」するわけです。


 そのときに悩むのが背番号。
一体誰の番号をつけよう、と。

 私の場合、当初は、しばらく福田選手の「9番」でした。
その後、小野伸二の「8番」田中達也の「11番」岡野の「30番」闘莉王の「4番」相馬の「16番」など、いろいろ着ました。


 試合を見に行くと、みんな思い思いの背番号を背負ってスタジアムに向かいます。
闘莉王の4番、阿部ちゃんの22番、ポンテの10番、鈴木啓太の13番、
いろいろ好みがわかって面白いです。
すごく体格のいい田中達也がいたり、逆にやたらちっちゃい闘莉王とか。
14番平川、20番堀之内あたりは、何かこだわりがあるんだろなー。
渋く19番を着ているオヤジがいたりして。
(ちなみに19番は「ウッチー」こと内館選手、通好みです。去年で引退しちゃったけど。
ウチの息子がファンでした。ウチの息子、その前は土橋のファンだったりする。しぶい。)
かつて若い女の子には長谷部マコさまの17番が大人気でしたが、
最近は細貝モエちゃんの3番ですかね。


 今年は清水に移籍した永井の9番はさすがに着られないので、
新調するサポーター、多いでしょうね。
ちなみにウチの娘も永井ファンで9番でしたが、今年は23番都築でいくと言ってます。



 昨年私は、背番号が決まらず、16番相馬に決めてレプリカを手にしたのは
シーズンも半ばを過ぎた頃でした。

 やっぱ、その迷いが昨シーズンのレッズ不調につながった、と反省して
今年は早々とレプリカを予約したわけです。

 そんな、個人の問題はチームの成績には関係ない、とお思いでしょうが、
そういうことを気にするのがレッズサポです。


 で、今年は「背番号11」。
田中達也で、戦います。
前も着てたことがありますが、その年ナビスコ決勝で鹿島を破って初タイトルを取りました。
今年、新生レッズのすばらしい活躍を祈って。
田中達也の完全復活&得点王を期待しましょう。
11番は私がサッカー部時代つけてた愛着のある番号でもありますし。



 そーいや、某めがね屋のオヤジ、今年は24番にするかもとかいってたが・・・。
(ちなみに24番は今年期待のルーキー原口元気!)

インフルエンザの「グリグリ」

 一旦、下火になったインフルエンザがまた流行ってきました。
今は、ほとんどがB型ですね。

 B型はA型に比べて高熱が出ない場合があるので、
そうと知らずに撒き散らしちゃうこともあるようです。

 先日来た、子供の患者さん。
「午後から熱が出てきました。」
「あー、周りにインフルエンザいます?」
「先週金曜日に、上の子が高熱を出して小児科かかったんですが、
翌日来て下さいといわれ、土曜日にインフルエンザの検査したけど陰性でした。
もう4日目なんですけど、まだ上の子は熱でてるんですよ。」
「ふーん、同じヤツですかねー。調べてみようか。」

ということで「グリグリ」。

「あー、薄いですがB型出てますね。インフルエンザですね。」
「えーーーーっ。」
と、驚くお母さん。
「6時間待たなくても、出るときゃ出るんですよ。
すると、多分上の子もインフルエンザだったみたいですね。」
「ええー、でも、陰性でしたよ。」
「どうやって検査してました?」
「鼻に、ちょこっと、あー、そういえばさっき先生がやったのとずいぶん違うかも。」



 そうなんです。
インフルエンザの検査、ちょこっと鼻に綿棒の先を入れたくらいでは出ないこともある。
鼻水が多いと、綿棒が鼻水だけ吸ってしまうから、出来れば鼻をよく吸引してから
(まあ、小児科では吸引できないからよく鼻をかませてから)
綿棒を鼻の突き当りまで入れてグリグリしないと正確に出ません。


 私は綿棒の端っこを折り曲げて「へ」の字の形にして、鼻の中を見ながら奥まで入れます。
途中で折り曲げると手が邪魔にならず、綿棒の先が見えるからです。
そして両鼻に一回づつ、鼻の奥の上咽頭という場所に突き当たるのを確認して「グリグリ」。
この「両鼻の奥のグリグリ」が、大事なのだ。



 実は、今シーズンあるメーカーが「新製品です」といって持ってきた綿棒があった。
従来品よりやわらかくなってて、鼻に入れやすい、という触れ込みでした。
ところが、試したところこれが全然ダメ。
上咽頭まで入れると、やわらかいので、そのまま曲がってどんどんのどの方へ入っちゃう。
突き当たらないので「グリグリ」が出来ないのです。
なので、ボツ!
臨床の場を知らないメーカーの失敗作でした。



 しかし、実際にあの手の綿棒使ってる先生、いるんだろうか?
いるとしたら、多分そこんちは、インフルエンザの診断率、低いかも。

ライブに向けて練習です

 来るライブに備えて、CRP練習です。
花粉症の季節で外来が8時過ぎまでかかるので、練習は夜9時から。
夜中までやります。


 あー、もう疲れた、昼間から声ガラガラだぜ。花粉症、やだよー。
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 それに引き換え、こっちは元気だ!やはり若さか?
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 緊急のお産が入るかもしれないから、電話つながるようにしといてね。
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 アンダー・マイ・サムは、タ・タ・ンタ・ンタ・・、いや、ンタ・タ・タ・ンタ・・・ですか??
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 このヒト、花粉症です。
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 んでもって、次回ライブは3月7日(土)よる8時からGOKURAKU-YA。
今回のテーマはブリテュッシュ3大ビートバンド・THE WHO,THE ROLLING STONES,THE BEATLES。
例によって、どなたでも観覧自由、入場無料、フード・ドリンク無料です。
是非お越しください。


花粉症の市販薬(グッズ編)

 され、いよいよグッズ編。

 様々なものがあり、私の知らないものも多いので、
何か質問があったらあとでコメント欄ででも投稿してください。


 まず、定番、「マスク」です。

 いうまでもなく絶対有効だし、これなしで花粉症の方がシーズンを過ごせるはずがありません。
薬のコマーシャルかなんかで、マスクしてメガネして鼻グスグスやってた人が、
薬を飲んだとたんに、すっきりしてマスクもメガネも吹っ飛び
ニコニコ微笑みながら空に舞い上がっちゃうようなイメージのものがありますが、トンデモナイ。

 どんな薬を飲もうと、どんな治療をしようとマスクをはずしてはいけません。

 マスクの種類としてはガーゼマスクより、不織布で出来た花粉症用マスクの方が優れています。
また、鼻のところにワイヤーが入った形でもいいですが、立体型のスヌーピーみたいなマスクの方が
より良いようです。

 ポイントは鼻のところ。ここがしっかりしてないと、ダメです。
極端な話、口は出てても鼻がかくれてれば良い。というわけです。

 ガーゼマスクでもしないよりは全然いいですが、
一旦はずしたあと間違って裏返しにかけるとやばいですよ。
もちろん毎日洗濯ですが、外に干したら絶対ダメです。
やはり使い捨てタイプがお勧めです。

 次、「メガネ」。
これは、ゴーグルタイプのものが出てますが、
普通のメガネでもひさしのある帽子と組み合わせるとかなりいいです。
目は、鼻と違って空気を吸い込みませんから、落下してくるのを防げばいいわけです。
コンタクトの人は、この時期メガネに変えてくださいね。


 「静電気防止スプレー」などで、花粉が衣服につくのを防ぐのは有効ですが、
フリースやニットでなく、ナイロンなどのウインドブレーカーを羽織るようにすれば、
それで十分です。マフラーも危ないです。

 「花粉除去スプレー」はおそらくアルコールで花粉を脱水・分解するものですね。
洗濯物についた花粉がどれくらい処理されるかは手元にデータがありません。
花粉はかなり丈夫なので、一旦乾いた洗濯物がまた湿るくらいスプレーしないと
完全な処理は難かしいかもしれませんね。
その前に「天気がいい日は外に洗濯物を干さない」、が基本です。

 「空気清浄機」は室内の花粉除去に少しは効果があると思いますが、
問題は
「空気中に浮遊している花粉しか除去できない」
という点です。
花粉は室内では落下して床や家具の上に落ちたり、静電気でカーテンなどに付着します。
それが、何かの拍子に舞い上がって(何ヶ月も)症状を起こしますから、
やはり一旦室内に入り込んだ花粉を完全に処理するのは、
タバコの煙のようなわけにはいかないです。

 スポーツ選手が良く使う「鼻腔拡張テープ」、鼻づまりには効果あるでしょう。
ただ、外出の時はより奥まで花粉を入れてしまうので室内や寝る時に使います。

 「鼻腔クリーム」は、鼻の回りに塗って、そこに花粉をくっつけて鼻の中に入れない、
というものらしいですが、鼻で息する以上、「マスクなしで」とはいかないでしょうなー。
鼻の中に塗っては、かえて花粉が長く鼻の中にとどまるので逆効果ですよ。

 えー、質問のあった「鼻うがい」ですが、
鼻の粘膜は敏感なので、浸透圧の異なった液体で洗うと繊毛が痛みます。
すると花粉の鼻の中の処理能力が低下するので、花粉症が悪化します。
また、中耳炎などを起こす恐れもあるので、あまりお勧めできません。
「鼻洗浄機」も同じですね。

 「布団乾燥機」「衣類乾燥機」、これらはイチオシです。
ともかく花粉シーズン、布団や洗濯物を外に干すのは厳禁です。
「空気清浄機」を買うんだったら断然コッチを先に買うべきです。


 えー、まだなんかありましたっけ?

 NASAの開発した光ファイバーがなんたら発光ダイオードを鼻に入れて、なんてのもあったけど
かなりマユツバで手を出すべきではないと思います。
よく読むとNASAは全然関係なかったりするし、
アメリカなんとかかんとか申請中ってのも怪しい。


 まあ、大事なのは「花粉対策に王道なし」。
花粉症をよく知り、なめずにきちんと取り組んでください。
くれぐれも、商品のイメージだけで、ヘンなものをつかまされないように。



花粉症の市販薬(健康食品編)

 さて、今回はその他の民間療法、花粉対策グッズについてのお話です。

 どんなものがあるかなー、と少し検索したら、出るわ出るわで、とてもすべては網羅できません。
主なものについてお話します。

 まずは、食品、サプリメント系。

 花粉症に効く、と最近ブームなモノに「ポリフェノール」があります。
ポリフェノールとは単一の物質ではなく、いろんな物質の総称です。
例えば「糖質」とかみたいな。そんなかに「ブドウ糖」とか「麦芽糖」とかあるわけですね。

 まあ、カテキンやフラボノイドといった物質が「抗酸化作用」があるため、
心臓病の予防にいいとか言われてるわけですが
「抗アレルギー作用」もあり、花粉症にも効く、
ということで、特に「甜茶」はブームです。

 で、どうかというところですが
「有効であるが、効果が出るかはあまり期待できない。」
と思います。

 例えば、焚き火にバケツの水をかければ消えます。
しかし、ビル火災でガンガン燃えてる時に、バケツ1杯の水をかけても何もおきないでしょう。

 効果というのはそういうもので、有効成分があるから効く、というものでは必ずしもありません。
一説にはワインのポリフェノールが花粉症に効果を出すのには
毎日ワインを40本は飲まなければならない、という試算もあります。

 まあ、そういった成分を含んだものを積極的に摂るようにする、という姿勢はいいですが、
「甜茶で花粉症を乗りきる。」というのはどう考えても無謀です。


 さて、そういった市販の食品などの中で、
学会できちんとデータをとって有効性が確認されてるものが一つだけあります。

 それは「ヨーグルト」です。

 リンパ球にはTh1とTh2があり、アレルギーのバランスをとっています。
Th1は主に感染に対して防御機構を強化させ、
Th2が優位な状態ではアレルギーが起こりやすいといわれてます。

 近年、感染症の減少と、抗生物質の幼少時からの多用による腸内細菌叢の破壊は
特に子供にTh2優位な状態を作り、アレルギー疾患の発症を増加させてるといわれてます。
この辺はいわゆる「衛生仮説」という理論の裏づけと考えられています。
簡単に言うと
「クリーンすぎる環境で育つとアレルギーの発症が多い」
という説です。
これ説明すると長くなるので、また別の機会に。


 ともかくヨーグルトにより腸内細菌の状態を改善することは、
「Th/Th2バランスを改善しアレルギーの発症を抑える」ことがわかっています。

 だから、別に「カスピ海ヨーグルト」でなくてもいいんです。
グリコでも明治でも、ヤクルトもOKです。
別に1日に40本飲まなくてもいいみたいです。

 ただ、やはり花粉症のときだけ飲むのではダメで、毎日こつこつ飲む。
さすがにヨーグルト飲んでれば花粉症は平気、ってほどは無理でしょうが、
アレルギー体質がひどく、ダニ、ホコリのアレルギーもあったり
アトピーもありなんて方はある程度の体質改善が期待できます。

 また、肉中心の食生活を魚中心に変えるのも、Th1/Th2バランスの改善に役立つといいます。


 以前、ある患者さんが花粉エキス入りで花粉症に効く、という漢方薬だか健康食品を
通販かなんかで購入して、飲んでました、とやってきました。
年配の女の方でしたが、あー、だまされちゃったのね。
値段を訊くと、これが結構な値段。
詳しくは覚えてないが、1万円以上したんじゃないか。
一説にはこういうものは高いものほどだまされやすいとか。

 花粉を飲んでも、花粉症は治りません。

 やっぱり、怪しげなものは一度耳鼻科で相談してから、がいいですよ。
甜茶入りミント飴くらいならいいですけどね。

 次回「グッズ編」です。


花粉症の市販薬(点眼薬編)

さて、予告どおり「点眼薬編」です。

 お断りしておきますが、私は耳鼻科医なので、「目薬」は門外漢です。
はっきり言って、よく分かりませんので、以下はある眼科の先生に聞いた話です。
いや、そこらへんの先生ではなく、有名な大学の第一線の教授で
ちゃーんと大阪まで聞きにいったアレルギーの学会で聞いたものです。


 えー、いきなりですが
「市販の点眼薬で、お勧めできるものは殆どない。」!



 いや、だから、これは私が言ったわけではないですから・・・・。
市販の点眼薬は、やはり血管収縮剤が入ってるので、連用によって
効果の減弱や、充血の悪化があるようですね。
まあ、血管は鼻ほど豊富ではないので、副作用も点鼻薬ほどではないようですが。
また、多くの物質が混合されてるのでかえって良くない、とのことでした。


 ともかく、涙液に近いあまり薬の入ってない目薬を、洗うように大量にさす、のがいいそうです。
もちろん、防腐剤なんかの入ってない、使い捨てタイプがいいみたいです。
ともかく人工涙液でジャブジャブ何回も洗う。


 しかし、「アイボン」とかいう、カップを眼に当ててじゃぶじゃぶ洗うやつ、あれは良くない。
目の周りの皮膚についた花粉を目の中に洗い落としちゃうからだそうです。

 おー、なるほど。



 前回お話した「インタール」、目薬としては効きます、とお話しましたが、
市販の点眼にも配合されてるものがあります。
ただし、量的に病院で出る「ナマの」インタールよりは少ないみたいので、効果は弱そうです。


 病院で処方される目薬は現在「第2世代の抗ヒスタミン薬」が、主流です。
これは、インタールのような「アレルギー反応抑制」の効果だけでなく、
「抗ヒスタミン剤」の持つ「かゆみを抑える効果」を併せ持つので、
より、効果が良くなってます。


 また、重症例には「ステロイド剤」の目薬も処方されます。
実は「第2世代の抗ヒスタミン薬」の目薬より値段が安くて、強力なのですが、
感染症の悪化や、眼圧の上昇などの副作用もありますので、
使用には注意が必要です。

 まずは「第2世代の抗ヒスタミン剤」の点眼をメインに、といえるでしょう。


 ということで、たまに使うくらいなら市販の点眼でもOKだが、
重症で、毎日何回も使う場合には病院の点眼の方がいい、というとこでしょうか。


 さて、次回は「その他の民間療法」についてお話します。



花粉症の市販薬(点鼻薬編)

 さて、今回は「点鼻薬編」です。

 市販の内服では、鼻づまりにはあまり効果がない、という話をしました。

 そこで「点鼻薬」の登場なんですが、まず結論を。

「市販の点鼻薬は使うべきではない。」

 おおー、我ながら何て大胆な結論なんだ。
さて、ご説明しましょう。

 市販の点鼻薬にはすべて成分として「血管収縮剤」が入っています。
成分名だと「塩酸ナファゾリン」とか「塩酸テトラヒドロゾリン」とかいう奴です。
病院だと「プリビナ」とか「ナシビン」とかいう名前で処方されることがあります。

 鼻はもともと血管が豊富でしかも粘膜下の浅いところを通っています。
だから、血管収縮剤を点鼻すると、血管の流れがせき止められて
すぐに鼻が通ってきます。

 しかし、血管は流れてなんぼ。
4~5時間たつと血管が再疎通してまた血液がどっと流れ込みます。
そうすると一時的に鼻づまりが悪化し、また元に戻ります。

 ところが、これを繰り返すと血管の収縮が悪くなり、血管の拡張が逆に遷延します。
つまり、使えば使うほど鼻づまりが悪化する、という状態に陥るのです。

 だから、市販の点鼻薬の注意書きには
「1週間以上連続して使用しないでください。」
と書いてあるのだが、読む奴ぁいねえ。

 そして「点鼻薬地獄」にはまり、5月になっても6月になっても鼻づまりが治らない。
という「シャブ中」みたいな経過をたどるのだ。

 ともかく、1週間で治るはずのない花粉症に血管収縮剤を使うべきではない。
こういった副作用に無知な内科医、たまには耳鼻科医までが
この手の薬を処方するのは全くもって情けないが、
少なくとも製薬会社の薬剤師、薬のデザイナーはこの副作用を熟知してるはずなので、
こういった薬を出すについては、何となく製薬会社の悪意が見え隠れする。
まあ、市販薬、即効性がないと使ってもらえないので、
こういった成分を入れざるを得ない、と言えないこともないのだが。


 さて、数年前から抗アレルギー成分、前回説明した「アレルギー反応を抑制する薬剤」が
市販薬にも認可されました。
成分名では「クロモグリク酸ナトリウム」病院では「インタール」という名前で処方される薬です。

 数種類の点鼻薬に配合されてます。
「抗アレルギー剤配合」などとうたってあります。

 しかし、問題点が二つ。

 一つは、インタール点鼻、たいして効かないです。
(おお、言っちゃっていいの?)


 インタールは初めての抗アレルギー作用を持った薬で、私が学生時代に発売されました。
講義で先生が、「全く新しい作用のアレルギーの薬は出た。」と興奮気味に話してたのを覚えてます。
(おかげでソディウム・クロモグリケイトなんて教科書にもまだ載ってない薬の一般名を
暗記しなければなりませんでした。)

 この薬、まずは「気管支吸入薬」続いて「点眼薬」「点鼻薬」が発売されました。
(内服薬は実用化に至りませんでした。)
この薬、吸入薬はかなり効きます。
点眼も、結構効きます。
しかし、点鼻は、殆ど効きません。

 この辺が、薬の難しいとこ。
理論と実際は必ずしも一致しないのです。

 かくて、「インタール」は吸入ではいまだ大事な薬、点眼ではまだ生き残ってる。
内科の先生は、吸入薬のインタールが効くので、点鼻も効くかと思って出すことはあるでしょう。
しかし、耳鼻科医で点鼻でインタールをメインに使う先生がいたら、
よっぽど薬に無知か製薬会社にリベートでももらってるかどっちかだ。
(副作用が極めて少ないので、子供や、重度糖尿病の人に使うことが無いとはいえませんが、
メインの点鼻薬ってことはありえませんぜ。)


 病院で使う薬で点鼻薬といえば90%以上、ステロイド剤です。
点鼻ステロイドは、効果も確実で、全身作用も少ないので花粉症の点鼻薬としては
唯一無二といってよい薬です。


 もう一つの問題点は、インタール配合の点鼻薬にも市販薬の場合は
「血管収縮剤」が配合されてるということ。
先に述べたように血管収縮剤は1週間以上連続して使ってはいけない薬、
一方、抗アレルギー剤は1~2週間後から効果が出てくる薬、です。
これ、矛盾してますね。



 さて、まとめます。
スギ花粉のシーズン中、市販の点鼻薬を何回か使ってそれで何とかなっちゃう人はそれでOK。
しかし、毎日使い続けて2本目を買うようになってしまった人、
鼻づまりがだんだん取れなくなっちゃう人
などは、耳鼻咽喉科を受診して相談した方がいいでしょうね。
鼻づまりの原因が、今使ってる点鼻薬のせい、ってことは結構多いですよ。


 次回は点眼薬編をお送りします。

花粉症の市販薬(内服薬編)

 
 気がついたら、ブログを初めてはや1年。
昨年の2月15日からなので2年目に入りました。

 300本以上、よく書きました。
読者も次第に増えて、いろいろご意見もいただき、有難いかぎりです。

 さて今日からちょっと花粉症の市販薬、民間療法の話をしましょう。


 第1回は、飲み薬編。


 花粉症の内服薬、病院の薬と市販薬では何がどう違うんでしょう。


 まず第1は眠気の問題です。
市販薬は、その主成分は「第1世代の抗ヒスタミン薬」です。
一般名で言うと「マレイン酸クロルフェニラミン」
病院では「ポララミン」という名で処方されることがあります。

 かなり古くからある薬で、それなりに鼻水を止める力もあるのですが、
相当強力に「眠気」を催します。
その眠気は
「あたかも眠気の底なし沼に、無理やり引きずり込まれるような眠気」で
あまり心地よいものではありません。

 そのため、市販薬にはほぼすべてに「カフェイン」が含まれてます。
いわば「徹夜で眠いので、コーヒーをがぶがぶ飲んで眠気をさます」という感じでしょうか。


 一方、病院では「第2世代の抗ヒスタミン薬」が中心です。
眠気は出るものもありますが、一般に軽く、中には全く眠気が出ないという薬もあります。
この薬は眠くならないので、航空機のパイロットが飲んでもいいそうです。

 ただし、薬の効果と眠気の間にはある程度比例関係がありますから、
眠くないけど、効かないでは困りますし、効くけど、眠くて飲み続けられないのも不都合です。
自分の体質と、症状の強さにあった薬を選ぶことが大事です。



 二つ目は、効果です。
「第1世代の抗ヒスタミン剤」は鼻水を止める効果はありますが、
いわゆる「アレルギー反応」を抑制する効果はありません。

 スギ花粉などのアレルギーの原因物質の侵入に対し、
リンパ球や白血球は様々な化学物質を放出して情報を伝達します。
それによって、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー反応が起こるのです。

 第2世代の抗ヒスタミン薬にはこの「化学物質の放出」を抑制する効果があります。
ただ、この効果は薬を飲み始めて1~2週間後にピークになるので、
花粉症の症状が出る前から飲むとよいといわれています。
すなわち、続けて飲むことによって、薬の効果が良くなる、というこの作用は市販薬にはありません。
むしろ市販薬では連用すると、効果が減弱する、ということもあります。


 また、この作用によって、市販薬では効果のない「鼻づまり」にもある程度の効果が期待できます。

 ただ、鼻づまりはヒスタミンとは異なる、
ロイコトリエンやトロンボキサンという物質によって引き起こされることが多いですから
「抗ロイコトリエン薬」や「抗トロンボキサン薬」を併用するとよりよい効果が得られます。
これらの薬剤は市販薬には全くありません。



 以上をまとめると、
花粉症のシーズン何回か市販薬を飲めば大丈夫、という方はそれでOKです。
しかし、眠気が困る、とか、
シーズン後半に症状が抑えられなくなる、とか、
鼻づまりがひどくて夜、寝苦しい、といった方は、
病院に受診して適切なお薬を処方してもらうといいと思います。


 さて次回は「点鼻薬編」ですよ。

東風(こち)吹けど、匂いおこすなスギの花

 昨日、(14日)花粉飛びましたね。きっと。


 朝、イヌの散歩行くと、雨上がりで生暖かい。
んー、花粉飛ぶな。
私自身は花粉症はないが、長年の勘でわかっちゃうのだ。


 耳鼻科医になってから、やたら天気、気象に詳しくなります。
花粉症にしろ、インフルエンザにしろ、プール熱、ヘルパンギーナ、手足口病etc.
耳鼻科の病気の診断には季節的な背景が大事。
(もっとも、最近は真冬に手足口病をみるけど。)

 天気予報は、毎日必ず見る。
特に、天気図が良くわかるようになる。
今日は晴れです、とかではなく、低気圧がどうの、等圧線がどうの、
で天気がイメージとしてつかめるようになる。


 週間天気も大事。
特に、これから花粉症の季節は、1週間分の天気くらいは暗記してないとダメ。
毎日ドキドキしながら天気予報見てますね。
あー、こりゃ週末は大変だぞー、とか。


 スギ花粉は前年の夏の気温、日照で決まりますので、夏も天気が気になります。
個人的には、夏は暑いほうが好きだったのですが、スギ花粉が夏の気温に影響すると知ってからは、
暑い夏は、心情的に複雑です。
真夏から、来年の春の花粉を気にしてるって人は花粉症の方でも少ないかも。



 まあ、そんなわけで、今日からは家族のために、
花粉症のない私も、外出の際には帽子、ウインドブレーカーは必ず着用します。
今日も花粉が多そうです。
患者さんの皆さんも、ちゃんとガードしてくださいね。



 

 

ウチの先生って、どうよ。

 先日、私が過去に書いたブログについて、ある看護師の方からコメントを頂きました。
右にある「最近のコメント」欄をクリックするとご覧になれます。

 かわいそうなのはこの方が日々疑問とストレスを感じながらお仕事されてることですね。


 医療機関に勤めてる場合、特に看護師さんなんかだと
「ウチの先生の実力」が、何となくわかっちゃうと思います。

 「あー、こんな治療じゃダメだな。」
 とか
 「こんな検査は必要ないだろ。」
 とか
 「ウチの先生は金儲けのことしか考えてないみたい。」
 とか
 「かわいそうに、ウチなんか来ないで○○病院行けばいいのに。」

 てなとこで仕事してる人、看護師さん、事務員さん、薬剤師さんはツライですね。
仕事に張り合いが出ません。
サラリーのために働いてるとはいえ、
やはり、患者さんのためになってる、という満足感は大事なモチベーションです。

 患者さんの良くなった笑顔を見るのは何よりの幸せですし、
他院にかかっていて、知り合いに噂を聞いてウチの病院に来た、なんて人が来ると
「よかったですねー、ここに来て。」と、心から喜べる。

 そういうところで仕事したいものですよね。



 と、ここまで書いて、急に、ウチ、大丈夫かいな、と気になったりして。
一体、職員は私の実力を信用してんだろうか・・・。

 そーいや、ちょっと前、近くの某同業者のとこに勤めてる女の子がウチかかってたなー。
実はそこの職員で当院にかかってる人は過去にも何人かいた。
いろんな事情で、コッチ来るのもまあ、わかるなー、とは思いましたが。
まさか、ウチの職員がむこうにかかってるってことは、ないと思うけど・・・・。


 当院の職員は、
地域に貢献する医療機関に勤めている、という自信と誇りを持って勤務していただいてる、
と、信じたい、・・・です。


岡田の秘策

 さて、日本はワールドカップに行けるでしょうか?


 FIFAワールドカップ・アジア地区最終予選 

  日本代表  0-0  オーストラリア代表    (横浜国際競技場)
    (前半  0-0)
    (後半  0-0)


 なるほど、ワールドカップでは「日産スタジアム」って名前は使えないんだ。

 今回の楽しみは、スタメンに闘莉王、田中達也、長谷部そして都築が名を連ねていることだ。
達ちゃんやマコ様はともかく、やっと帰ってきたぞ都築。
キャバクラ・セブンで失脚してから、時々代表には呼ばれるもののスタメンはなし。
それがワールドカップ予選でゴールを守るとは・・・、おじさんはうれしいよ。
このまま定着だー。(と山岸も望んでたりして。)


 さて、ワールドカップ出場を占う大事なこの一戦。

 ・・・・・やっぱ、消化不良ですか。

 確かにパスは良くつながるが、パターンが一定していて緩急がない。
そして、決定力かなー。
遠藤、決めろよー、もっと弱いシュートでもいいからコース狙えよ。
玉田、遅いよ。達也がサイドに切れこんでも、まだペナルティ・ボックス内に来てない。
大久保、長谷部のシュート邪魔するな。まあ、これは、しょうがないか。


 岡ちゃんで大丈夫かなー。

 そもそも私は、昔からあまり岡田監督を評価してません。

 フランス・ワールドカップに出場を決めた後、テレビ番組で岡田監督がゲストに呼ばれた。

「岡田監督、本大会に向けて何か秘策があるんでしょうか。」

たずねられた岡ちゃんメガネをキラリと光らせて

「あります。」
と、きっぱり。

おお、とどよめく会場。

インタビュアーが、
「その秘策とは?」
と尋ねると、

「現代のサッカーはコーナー・キックやフリー・キックなどセットプレーからの得点が多い。
ことにワールドカップのような大きな大会になるとその比率はますます高くなります。」

ふむふむ、なるほど。

「私は、先日イギリスで、このセット・プレーのやり方が数多く解説されてる本を買いました。
これで、大丈夫です。」

だー、そんな本屋で売ってる本なんか秘策でも何でもねーよ。

こいつ、大丈夫か、と思ったらフランスでは3戦全敗でした。


 だから奴が「目標はワールドカップでベスト4」なんつっても、こりゃ全然信用できないのよ。

共通の趣味、嗜好

 先週末、妻と東京までアレルギー性鼻炎の研究会を聴きに行きました。
その帰り、2人で上野の科学博物館に寄って来ました。

 実は、我が家「かはく」大ファンです。

 もともと、私も妻も子供の頃から理科大好きだったので、
結婚前も、結婚後も何度と無く「かはく」に足を運びました。
私も、小学生の頃、初めて「かはく」に連れていってもらったときの、
驚きと感動は今も忘れません。
もちろんウチの子たちも大好きですが、今回は2人だけ。

 帰りに「子供になんかおみやげ買いに、ミュージアム・ショップ、寄ってく?」
と持ちかけられ、私が「いいよ。」といった時、
ああ、きっといっぱい買っちゃうんだー、と2人とも覚悟していたはず。

 そう、かはくミュージアム・ショップは我が家にとって宝の山みたいなところです。
見るものみんな、欲しくなる。


 「見て見て、このラフレシア、良くない?」
さすがウチの奥方、目の付け所がいい。
実は、先ほどから私もそれをマークしていた。

 ちなみに「ラフレシア」とは、世界一大きな花をつける植物ですが、
茎も葉も無い寄生植物で、腐肉の匂いでハエをよぶという不気味な花です。

 こーゆーのに目が無い。
結局、ラフレシアと三葉虫とアサヒガニのフィギィアを買った。


 面白い本がいっぱいあるのも、このショップのいいところ。
私が心を奪われたのは「原色 川虫図鑑」という本。

 オール・カラー写真で川にすむ虫、多くはカゲロウやトビケラの幼虫、
が詳しく分類され、紹介されている。
まあ、一般にはゲテモノですね。
でもこういう本があるのがうれしい。
一体何の役に立つのか、何部売れるかわからないが、ともかく作者の熱意が伝わってくる。

 本の「はじめに」として
「この本は川と、川に棲む虫たちが好きで好きでしょうがない丸山と、
昆虫の写真を撮るのが楽しくてしかたのない高井との共同作業によってできあがりました。」
と、あります。


 ねー、素敵でしょ。


 妻をよんで、「ねえ、面白い本があるんだけど、ちょっと高いけど。」
と、見せたら、「あー、オモシろーい。買お買お。」
ってことで、3800円もする本を、購入してしまいました。

 そもそも、彼女のこーいうところに惚れて、結婚したのだ。
フツーの女性なら、気持ち悪いとか、興味なしとかが多いでしょ。
付き合い始めた頃、2人でせっせと恐竜の本なんかを買い集めたものだ。


 帰ってよく見たら、この本、数年前に私が購入した「原色図鑑 野外の毒虫と不快な虫」
と、同じシリーズでした。
これも、なかなかマニアックな本です。
やはり、妻に喜ばれました。


 今回買った本の近くに並んでた
「原色 校庭のクモ、ダニ、アブラムシ」も、買いたかったけど
とりあえずガマンしました。
なんせ、他にもアンモナイトのペンダントやらパラサウロロフスのネクタイやら
二人で2万円以上もいろいろ買い込んじゃったもんで。

(でも、今度買っちゃうかも。
妻も今回買いそびれた
「アルシノイテリウムの頭骨の化石」のフィギィア、
今度は買うって言ってますから。)

冬来たリなば、春遠からじ

 さて、2月になり梅が咲き始めましたが、まだまだ寒い日が続きます。
2月の古称である「如月(きさらぎ)」は
寒さが厳しいので服を重ね着する
「衣(きぬ)更に着る」から来たといわれてます。



 しかーし、ここにどんどん服を脱ぎ、すでに春夏の装いになったアホがいます。



 それは、我が家の駄犬「レディア」なのだ。
こいつは柴だけど、ウチ庭が無いので室内犬です。
P2070103_ks.jpg



 12月あたりから抜け毛がどんどん増えてきました。
毎日ブラシで大量の毛が取れる。
その量は半端じゃなく3~4日分ためればもう1匹レディアが出来るんじゃないか、と思うくらい。

 いわゆるアンダーコートのふわふわの毛がなくなり、地肌がだんだん透けてくる。
やせっぽちになっていまや柴犬というよりキタキツネかフェネックかといった趣。

 横向いたりすると、こんな感じで、筋肉の様子までわかっちゃいます。
P2070104_ks.jpg

 毛が薄くて寒いから、朝散歩行く時は震えてガタガタしてます。
ナカナカ布団から出てきません。



 まったく真冬に夏毛とは、こいつの生態リズムはどーなちゃってんだ。


おそらく、原因はこれか?
P2070111_ks.jpg

 冬になってファンヒーターを使い出してから、そのまん前がこいつの定位置。
これだとハウス栽培みたいに体の季節変動がだまされちゃうみたいです。

 それにしても、近すぎ。
鼻、こげるぞ。



 まあ、外国の映画だと
でっかいお屋敷の暖炉の前で大型のレトリバーなんかがくつろいでますけど、
ファンヒーターに柴犬ってのは、サマにならないなー。

 もっとも、ご主人様の方もガウン着てブランデーなめてる代わりに、
フリース着て焼酎飲んでますけどねー。


始業時間を遅らせる意味って?

 今週、朝、犬の散歩に行くと、登校する小学生の姿が見えない。
最初は休校かと思ったが、火曜日から今日で4日目なので、さてはあれだなと思い当たる。

 おそらくはインフルエンザ等の流行により「始業時間を遅らせる措置」をやってるわけだ。

 これ、全く誰が考えたんだか。
私自身はあまり効果があるとは思えないのだが。


 そもそもインフルエンザの流行を断ち切りたいのなら土日を絡めて3~4日休校にすれば早い。
大体インフルエンザ1~2日の間隔で感染ってくんだから、3日休めば鎮火する。

 流行するのはインフルエンザの子が学校に来るからで、
始業時間が遅れれば、
ちょっと具合悪いけど短い時間だから行っちゃおうか
なんて子供が増えれば、かえって感染が広がる。

 どう考えても、学級閉鎖や、学校閉鎖に踏み切れない学校側の
日和見的な、お役所的な、お茶濁しの対策といった感じは否めない。

給食だけは食べてもらわないと面倒だ、みたいな。


 夫婦共働きで、子供を送り出してから仕事に行く、なんて家庭は困るだろうな。
いっそ休みのほうが対応しやすいんじゃないかなー。


 満員電車やバスで通学してるなら、時差通学で感染の機会は減るけど、
この田舎じゃあ、その辺はカンケーないでしょ。
教室で全員にマスク配るくらいのことはしてんのかな。
してねーだろーなー。

あんな医者、こんな医者

 昨晩はS病院の小児科のS先生と会食。
この先生、学会を機に知り合いになったんだけど、ホントいい先生です。

 診療方針といい、人柄といい、こーゆー先生が近くに開業してればなー、と思います。

 季節柄インフルエンザなんかの話題も多かったです。
特に、私がインフルエンザになった話はウケました。

 その時にも、した話なんだけど、このあいだ来た患者さん(大人、男性)で、
「近医にかかったがのどが痛く、熱が下がらないので来ました。」
という方がいた。
「何ていわれたんですか。」
「インフルエンザの検査をしたんですが、陰性でインフルエンザではないといわれました。」
「ふむふむ。」
「でも、タミフル飲んでください、といわれタミフルと解熱剤が出ました。」
なんじゃ、そりゃー。
で、診てみると「急性扁桃炎」しかも扁桃周囲膿瘍の一歩手前だった。

 何のためにインフルエンザの検査をしたかわかりませんね。
特に家族や職場にもインフルエンザの人はいなかった、って説明したんですけどねー、と言ってた。
まったく、とんでもない医者がいます。

 発熱の患者が来れば、はいタミフルなんっつて、ろくに説明も指導もしてないんだろうなー。

 S先生は子供の感染症もきちんと対応しており、風邪では絶対抗生物質を出しません。
当たり前なんですけど、そういう当たり前のことがわかってない医者が多いのも事実です。
「僕は抗生物質も出さない、熱も下げない、咳も止めない、外来で点滴もしない、
おまけに入院患者の抗生物質はビクシリンなので売り上げが上がらず
院長にはいい顔されないんですよー。」
と笑ってました。

 そんな話で昨夜は盛り上がり、夜遅くまで飲んでました。

 んで、気持ちよく今日の外来を始めると、
滲出性中耳炎の治療中の子が、
「先週、土曜日に熱が出て小児科に行って検査したらインフルエンザでした。」
「ああ、そうでしたか。」
「でもこの子0歳で、まだタミフル飲めないってことで熱が続いちゃいました。」
「そうねー、1歳未満は脳への移行の関係からタミフルダメなんだよね。
でも、インフルエンザはタミフルとか飲まなくちゃなんない病気じゃないからね。」
「ええ、それで、代わりに抗生物質が出ました。」
「!?代わりに、抗生物質が?」
あわてて、お薬手帳を受け取るとメイアクト4日分。
しかも、能書きどうりの通常量だ。BLNARとPRSPの乳児に。
また、ここにも困った医者が・・・。

「あのね、この子はインフルエンザなんだから、インフルエンザの治療をすればいいのよ。
タミフル飲めなけりゃ、水分・栄養補給と保温・保湿・安静で、経過観察だ。
インフルエンザに抗生物質なんておたふくの時に水ぼうそうの薬のむようなもんだ。
むしろウイルス同士だからそっちのが近いかも。(そんなことは無いけど)
0歳児がこんな、半端な抗生物質の飲みかたしたら、中耳炎治んなくなっちゃうぞ。」
てなことを、お母さんに怒ってもしょうがない。

 そもそも0歳の子に熱だけでその日に抗生物質を出すだけでもおかしい。
しかも、この場合はインフルエンザ陽性と出てるのに・・・。

 おまけにこの先生、その前にインフルエンザにかかったその子お姉ちゃんが
別の救急病院でタミフルが出なかったので(その病院はタミフル出さない派)
「何で、タミフル出さないんだー。」
と怒って、何故かやはりメイアクトを処方したという。


 S先生、やっぱこの近くで開業しませんか?

備えあれば

 さて、今年もあのいやな季節がやってきます。
そう、スギ花粉症。

 いまや国民病とも言われますが、今年もかなり飛びそうです。

 花粉の飛散量は前年の夏の気温、日照で決まることが近年わかってきました。
昨年は、梅雨明けが早く猛暑でしたが、お盆過ぎに天候不順になったので
花粉の量は平年よりやや多目くらい、というのが私の予想です。

 花粉症は初期治療といって、症状の出る前から薬を飲むことで
アレルギー反応の発現を抑えることが出来ます。
その効果のピークまでに2週間ほどかかるので、
花粉が飛び始める2週間前から飲むのがベストといわれてます。

 患者さんが薬を取りに来ます。
「花粉症の薬をください。」
「どれくらい、出しましょうか?」
「どれくらい出せるんですか?」
「いくらでも出せますよ。」
というと、初めての患者さんはびっくりされます。

 7~8年前ですか、それまで「2週間が限度」だった健康保険の規定が変わって
「医師が必要と認める期間まで」
と、処方箋の限度日数が変わりました。

 当院では、基本的に血液検査をしてるので
スギ花粉症なら2ヶ月間、ヒノキもあれば3ヶ月間をまとめて処方します。
だって、それだけ必要と考えられますからね。

 もちろん、病院の収入とすれば、1~2週間にいっぺん通院してもらった方が
利益が上がります。薬局も、現在は薬価差益(薬の仕入れ値と売値の差)が
原則0円なので、調剤料が稼げないので長期処方は不利です。
でも、患者さんにとってどっちがいいかといえば、長くもらっといたほうがいいに決まってます。
忙しくて薬を取りにいけず、花粉症のピークの肝心な時に薬が切れちゃったら大変です。
そもそも、花粉症の頃の耳鼻科は混んでるので、余りかかりたくありません。

 そんなわけで、当院では必要な分を2ヶ月でも3ヶ月でもまとめて持ってってもらう方針です。
自分がかかるならそういう病院のほうがいいですからね。
患者さんも、受診の手間ばかりではなく、再診料、処方箋料の点で助かるはず。
1年に一回しか会わない花粉症患者さんはいっぱいいます。

 年に一回来て、昨年の状況を聞き、今年は昨年と比べて花粉の量がどうだから、
去年より薬を増やそう、、減らそう、あるいは強くしよう、弱くしよう、などと相談して
今年の分を持ってってもらうのです。
もちろん、花粉症の一般的な注意事項や、最新のトピックスもお伝えします。


 そもそも花粉が飛び出したら、外出は控えたほうがいいので、
そんな時、病院なんか来るべきではありません。
花粉症の治療で病院に来たって、鼻の処置や吸入はあまり意味が無いばかりか
かえって発作を誘発しちゃうので、副鼻腔炎などの感染症を併発した人しか行いません。

 もちろん、薬を飲んでいてコントロールの悪い人や、合併症を起こした人は受診してもらい、
原因と対策を相談します。


 さあ、恐怖のシーズンはもう目前です。
まだ薬とリに来てない人、早く来てくださいね。

タミフルの消えた冬

 毎日毎日インフルエンザの検査をし、説明し、タミフルやらリレンザを出し、
あー大変だなーと思うが、今年は薬が確保されてるので助かる。

 5~6年も前になるか、インフルエンザの大流行の年に、薬が無くなっちゃった年があった。

 確か、タミフル、リレンザが出たばっかり。
それとほぼ同時に迅速診断キットが発売され、インフルエンザの治療は大きく変化した。


 タミフル、リレンザは正確にはインフルエンザを殺す薬ではなく、インフルエンザウイルスの増殖を阻止する薬。
これが、めちゃめちゃ効くので医療関係者は驚愕したのだった。
フツーなら5~7日続く熱が1~2日で下がる。

 ところが、これが流行期の真っ只中、突然品切れになっちゃったんです。
卸のヘリコ堀越君に
「なんか、関西でタミフル品薄なんだって?大丈夫?」
「いやー、先生、こっちは大丈夫ですよ。」
と胸を張った彼の舌の根も乾かないうち・・・
「先生、スイマセン、突然なくなりました。」
「がーん。」

 どうも、タミフルがなくなちゃったのは、まとめて抱え込んじゃった病院があるせいだったらしく、
似たようなことがインフルエンザワクチンで起きた年もありました。


 とすると、薬局の在庫が問題になってくる。
インフルエンザは猛威を奮い、備蓄はどんどん減っていく。

 副院長と薬剤師と相談して、タミフルの投与日数を減らすことにした。
タミフルは5日間投与が原則だが、先ほども書いたように1~2日で熱が下がる場合が多い。
そこで、まず3日処方に切り替え、その後2日処方になった。
その時点で熱が下がらなければ追加を出す、ということで。

 ところが、それでもどんどん無くなる。
まず最初に、子供用のドライシロップがなくなった。

 またまた、薬剤師と相談して、大人用のカプセルを割って中身を出し、
量を計った上で、味付けに乳糖を入れて調剤してもらうようにした。
かなり、薬局的にはメンドクサイ作業だ。
この、薬剤師の小峰君、実は私と同級生だ。
顔と酒癖は悪いが、こういうときは頼りになる。
時々、オレのボトルを黙って飲んじゃう分(?)、こーゆー時はいやな顔ひとつせずやってくれる。


 日曜日に電話がかかってくる。
「今、病院の救急でインフルエンザと診断されたんですけど、薬はないので
どっか、勝手に病院探してくださいって言われたんです。」
全く、2時間も待ってそれじゃあ、かわいそ過ぎる。
「まだ、ウチありますからきてください。」

 終いにはカプセルもなくなった。

 もし自分がかかったら、飲もうと机の中にしまっていたタミフルがあった。
最後の時には
「あー、やっぱりインフルエンザ出てますね。」
「先生、まだタミフルあるんですか?」
「もう、ありません。さっき、終わりました。
でもここに僕用にとっといたのがあるんで、これ、飲んでください。」
って、ちゅうちょ無く患者さんにあげちゃいました。
だって、自分とその患者さんのどっちがよりタミフルが必要かといえば、
どう考えても患者さんでしょ。


 それからは毎日「タミフル探し」です。

 薬局によってはまだ在庫のあるところもある。
そこで、毎朝毎朝事務員に、足利中の調剤薬局にすべて電話をかけてもらい
その日のタミフルの在庫量を確認するようにしました。

 検査でインフルエンザが出たら、朝在庫のあったとこにもう一度電話で確認して
「今から、○○さんという患者さんがタミフルの処方箋を持ってそちらに伺うのでお願いします。」
そして患者さんには
「××町の△△薬局にお願いしましたからすぐ行ってください。」
と、紹介する。
 だって、患者さんに自分でさがせったって、そりゃ無理でしょ。



 ところが、そこでとんでもない問題が起きました。
在庫を、教えない薬局があったのです。
「あるかどうかはお教えできません。」
それは、自分の近くの医院から言われてるのか、薬剤師の自己判断なのか。
中には、「先生にほかの病院からの処方箋では出さないように言われてます。」
などという、ふざけた返答をする薬局もあった。
「なんじゃ、そりゃ!」

 そもそも院外処方箋というのは、日本全国どこに行っても通用する処方箋で
薬があれば調剤しなきゃいけないという法律があるのじゃ。

 そんなことを薬局に命ずる医者も医者だが、それを受ける薬剤師もどアホウだ。

 薬は、病院のためのものでも薬局のためのものでもない、
必要としてる患者さんのためのものじゃないか。



 そういう非常時になるとホント本性が出るってのが、よーくわかりました。
今でも、どこの病院の薬局がどうだったかちゃんと覚えてるぞ。
あそこと、あそこと・・・。(いやーオレ、暗いっすか?)
一方、そんな中、気持ちよく協力してくれたところもある。
実名出しちゃうと、今井病院の前にある「いちご薬局」の薬剤師のクボイさん、その節はお世話になりました。


 そんなある朝、薬局の小峰君から電話がありました。
「オグラ先生、昨日タミフルドライシロップ1瓶だけ入荷したんだ。」
「お♪ラッキー。」
「でも、ゴメン、●○小児科から処方箋が来て出しちゃった。」
「いや、いや、そりゃ良かったじゃん。全然オッケーだよ。必要な人のとこにいったんだから。」
「で、もう無いの。」
「あっそー。早いね。」
「それがあの先生、5日分バッチリ処方箋出すんだよ。」
「教えてあげればよかったじゃん。」
「んで、電話したんだけど全然聞いてくんねえの。能書きには5日間って書いてあるって。」
残念、まあ、しょうがない。また、電話でタミフル探しだ。
しかし、あのセンセイんとこ院内処方なのになー。



 と、そんなわけで、その冬は散々でした。

 最近は薬の供給は安定してるらしいですが、リレンザはちょっと品薄という噂も。
気になるのは新型インフルエンザが発生した時、
ちゃんと各医療機関が、個人の利益ではなく、社会全体の利益を考えて行動してくれるか
ということ。

 過去の経験から、この点、実は、かなり心配、です。


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プロフィール

おぐぐー

Author:おぐぐー
昭和60年群馬大卒
開業医4人を中心としたロックバンドC.R.P.のリード・ボーカル&ギター担当
浦和レッズ・オフィシャル・サポーターズ・クラブ会員
家族:妻(耳鼻科医)1男1女1犬(柴犬)
http://ogujibi.com/

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