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またまた質問が・・・、しかも、難問。


 みなさん、こんばんは。


 ドクターおぐぐの「耳鼻科なんでも質問箱」のコーナーです。
(またかよ、しかもタイトル前回と違ってるし。)



 今回はこんなご質問を頂きました。


 40代の男性の方です。





小倉先生のブログには、耳管狭窄のキーワード検索でたどり着きました。
> 何故そのキーワードで検索しているかと言いますと、話せば長くなりますが
> 聞いてください。
>
>  実は今年の1月28日(土)に左耳にソフトボールが、そんなにきつくない速度で
>
> 当たりました。その瞬間、耳が聞こえずらくなりました。私は、鼓膜が破れた
> くらいの軽い気持ちでしたが、1日たっても何も変わらなかったので
> 月曜日に耳鼻科に行きました。そこで聴力検査の結果、気導が125~500が
> 50でした。骨どうは250が30、500が40でした。右が15、20、20なので相当下がって
> おりました。そこで先生からメニエールの初期症状と診断され2週間イソバイドを
> 飲んで様子を見ました。2週間で30,35,50と少し回復しました。ただ、メニエールとの診断
> が、信じられなかったのでセカンドオピニオン(都内の有名な大病院)で違う耳鼻科に
> かかり、治療を受けました。
> 薬もイソバイドがアデホスとメチコバールと、鼻炎もあったのでムコダインを処方されましたその結果、聴力が、20、25、40(骨どうは20、25)になり、だいぶ聞こえもよくなったのですが、まだ少し自分の声がこもって聞こえると話しても中耳炎もないし鼓膜もきれい
> だからともう来ないで良いですよと言われてしまいました。
> 突発性難聴ではないと言われました。
>
> ただ耳閉感をネットで調べて、耳管狭窄の症状があてはまったので、また違う耳鼻科に
> 行って、検査をしたらやはり耳管狭窄でした。通気もしてもらいました。
>
> ここまでが経過なのですが、心配しているのが耳閉感が思ったより無くならなかった。
>
> 事です。音を聞く分には問題ない(感じない)、話す時の声がこもって聞こえる感じがします。これは、通気治療をすすめて耳管狭窄が収まったら治るものなのでしょうか?
> どれくらい治療にかかりますか?先生に診てもらえば色々話を聞いてもらえそうですが、少し遠いのでもしメールで話を聞いてもらえるのであればと思いメールした次第です。今、耳管狭窄の治療をしている耳鼻科は、どうも診察の数をこなして早く終わらせようとしている節がありちょっと心配になっています。なかなか、親身になってみてくれる所ってないですね。
> 時間の有る時で構いませんので、回答頂ければ嬉しいです。
>  
>  追加で症状の説明です。
>   ①耳鳴りはありません。
>   ②朝は、割と話す声は気にならない。
>   ③昼間はその事が気になりなんとなく、しゃべりたくない感じです。
>    しゃべるとやはり、こもった感じと、響く感じ。
>   ④夜は調子が良いです。
>   ⑤風呂も調子が良いです。
>   ⑥睡眠もとれています。
>   ⑦肩こりがあります。
>   ブログをみて
>   ⑧小さい頃よく中耳炎になっていました。
>     
>
>





 おお、さらに長いっ!



 ご質問をまとめますと、

①ソフトボールがぶつかったことを契機に左耳の聴力低下
②左耳の低音部に中等度の聴力低下
③「メニエール病」の診断で、発症3日後からイソバイドを2週間飲んで軽度聴力改善
④他院にかかり薬をアデホス、メチコバール、鼻炎もあると言われムコダインに変更し聴力さらに改善
⑤聴力は40デシベルになった
⑥しかし、耳のこもり感が取れず、また別の病院で「耳管狭窄症」の診断
⑦耳管通気をしても耳のこもり感が改善せず
⑧朝と夜はいいが昼間はしゃべるとこもる感じ
⑨お風呂は調子いい、夜も寝られる
⑩肩こりあり、小さい頃中耳炎に良くなっていた



 うーん、まとめても長いなあ。



 なかなか、難しいですね、専門医試験にはちょっと手ごわいかも。



 これを一元的に説明することはなかなか困難です。






 まずソフトボール受傷をきっかけとして(?)、
「感音性難聴」が起こった。




 難聴は、鼓膜や中耳など音を伝える部分の難聴である「伝音性難聴」と
内耳や聴神経など音を感知するする部分の「感音性難聴」
に分類されます。




 この場合、どちらの病院でも「骨導聴力」の低下があったので、
「感音性難聴」のあったことは確実です。




 しかし、メニエール病は必ず「めまい」を伴うので、
今回はめまいがなくこの診断は正しくありません。




 ワタシの診断名は「急性低音障害型感音難聴」です。




 この病気はよくわかっていなことも多く、「突発性難聴」の
1タイプとして取り扱われることも多いのですが、
突然の発症、低音部のみの感音性難聴などから、
この病名が考えられます。




 ストレスなどをきっかけに内耳の循環不全が起こり、
内耳神経細胞の虚血が聴力の低下を引き起こします。





 ただ、「急性低音障害型感音難聴」はその治療に
メニエール病の特効薬であるイソバイドを使うことがあります。



 以前「蝸牛型メニエール」と言われた疾患と同一という説もあり、
最初の先生がその意味で「メニエールの初期」と言ったのであれば、
ワタシと同じ意見ということになりますが。




 利尿剤であるイソバイドよりさらに治療によく用いられるのはステロイド剤でしょう。




 発症早期のステロイド剤の使用で聴力が回復することは多いです。
時間がたつとすべての感音性難聴にいえることですが、
神経細胞が変性、死滅し、聴力が回復しません。





 今回治療で、聴力がかなり改善しましたが、
500Hzが40デシベルということは、やや難聴が残ったとみることができます。




 もちろん、発症前から(自覚症状なしに)この聴力だった場合も考えられますので、
大体元のレベルに戻ったという可能性も無くは無いのですが。
(耳鳴りが無いという点がその可能性を示唆しています。)




 音のこもる感じは低音部の難聴があるとおこる場合が多いので、
今回の症状はこの感音性難聴に起因していると考えることはできます。





 本例でも早期にステロイドを使えばもっと聴力が改善した可能性もありますが、
やはり同じだったかもしれません。






 しかし一方で別の解釈もあります。





 ご自身のおっしゃるとおり、
現在のこもり感が中耳、耳管の関係に由来する可能性も否定できません。




 お話の中で
子供の頃中耳炎を反復した、
朝、夜はよいが昼間悪い、
自分の声がこもるとともに響く感じ、
鼻炎があったことを指摘された、
とあります。



 これらの項目は耳管機能不全を示唆する事柄です。




 ただし、耳管狭窄症よりも耳管開放症をより指示する症状のようです。




 通気をしても症状が改善されないのもそのためでしょうか。




 通気度はどうなんでしょうか。




 小さい頃中耳炎を反復していたので鼓膜のダメージ、
具体的には鼓膜が薄くなり気圧の変化を受けやすいことは、もともとあったかも。




 現在の症状はこの耳管開放症のためかもしれません。





 そこで、今後は
「急性低音障害型感音難聴」を考え、イソバイドやステロイドの治療を試みる。
ただし、時間がたっているので効果は疑問?



「耳管開放症」があるならそちらの治療。
これも簡単ではありません、ワタシのブログにこの病気の説明がありますが。





 もちろん、通気で次第に改善するならそのまま続けていいと思いますが。





 うーん、これ以上は、難しいなあ。




 やっぱり、主治医の先生によく相談してみてくださいね。




 結論でなくてスイマセンが。



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プロフィール

おぐぐー

Author:おぐぐー
昭和60年群馬大卒
開業医4人を中心としたロックバンドC.R.P.のリード・ボーカル&ギター担当
浦和レッズ・オフィシャル・サポーターズ・クラブ会員
家族:妻(耳鼻科医)1男1女1犬(柴犬)
http://ogujibi.com/

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