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ステロイド、セレスタミンに対する質問

 
 先日、またコメント欄にご質問いただきました。



 一般閲覧不可なので、転載はしませんが、
5歳のお子さん(アトピーあり、喘息でキプレス、キュバール使用中、入院歴あり)が
副鼻腔炎の加療中であったと。




 最初3カ月はマクロライド少量長期療法していたが
1月の風邪をきっかけに悪化、
その後家族にコメントなくセレスタミンシロップが
処方に追加され体重増加、顔がパンパンになったとのことで、
ステロイドの使用がわかり中止したという経緯です。




 コメントの方はステロイドの使用で、
心配になったとのことです。





 うーん、こりゃ、難しいですね。




 いろいろ問題にする点もありますが、
今回はステロイドとセレスタミンの話題で行きましょう。




 一般にステロイド剤というと副腎皮質ステロイドの事なので、
それに限った話をします。
(ドーピングなどで問題になるアナボリック・ステロイドは関係ありません。)




 副腎皮質ステロイドは副腎から分泌されるホルモンで、
誰でも体内に持っています。



 ステロイド剤は強力な抗炎症作用や免疫陽性作用を持ち、
アレルギー性疾患、膠原病、神経細胞の修復、臓器移植時等々
さまざまな疾患に使用されています。





 耳鼻科領域だと突発性難聴や顔面神経マヒの症例には
特別な事情が無い限りほほ100%使われます。





 しかし、ステロイドという薬、
これが、なかなか使い方がムズカシイ。




 ちなみに代表的なステロイドである
プレドニゾロンの添付文書における用法用量を見ると
「通常成人には1日5ミリグラムから60ミリグラムを
1回から数回に分けて内服、症状、年齢に応じて適宜増減」
とあります。





 普通は
「1回に1錠を一日3回に分けで服用」
などと書いてあるのが普通で、
せいぜいその半分とか倍量になるくらい。




 しかし、5ミリから60ミリでは10倍以上の差があるし、
実際にはもっと少ない量を隔日で飲んだり、
逆に100ミリをドーンと使う用法もある。





 こんな薬は他にはないです。




 基本的に用法はお医者さんの裁量でなんでもあり、
ただし、副作用の関係でむやみに使うわけにはいかないのだ。





 短期的には、胃腸症状、便秘あるいは下痢、食欲増進、
血圧上昇、糖尿病悪化、易感染性、
長期的には若年者の成長障害、骨粗鬆症、中心性肥満、胃潰瘍、白内障など多彩で、
中には不可逆的、重篤なものも多い。




 でも、使い方によっては、これしかない、
というくらい有効な薬なので、
ここ一番に使う事は大いにアリなのだ。




 ステロイドを上手に使う、
というのはある意味医者の技量の見せどころともいえる。





 コメントの方はお話からアレルギー体質がかなり強そうなので、
「通常兵器」では無く、ステロイドが使われたんでしょうが、
残念ながらこればっかりは第3者には使用の適不適は判定できません。





 ステロイドと聞いただけで過敏に反応する方が
たまにいらっしゃるが、それはマスコミの悪い影響ですね。





 まあ、今回ステロイドの説明が無かったのは問題かもしれませんし、
2カ月近くというのはギリギリちょっと長いかなあ、という気がします。





 ワタシだったら多分出しませんが、絶対出しちゃダメかっていうと
そうとも言えない。





 あえて難治例にお医者さんが大丈夫と考える線を
勝負をかけて狙ったのかもしれません。





 ところでセレスタミンという薬です。




 これはベタメサゾンというステロイドと
抗ヒスタミン薬の合剤です。




 ステロイドの強さをはかるのによくプレドニゾロン換算をしますが
セレスタミンのステロイド量はプレドニゾロン2.5ミリ分です。





 少ない量ですので単発的に飲むにはまず問題ありませんが
数カ月にわたると副腎抑制をきたすと言われています。





 ただ、合剤ゆえ、これをステロイドと説明しないで
処方される先生は時にいるようですが、
ワタシとしては説明すべきだ、と思います。





 今回のトラブルもここにあるかもですね。




 あるいは話したつもりになって忘れちゃったのかも。
院外処方なら薬局で説明があるはずですから院内処方だったんですかね。






 キュバールもステロイドですが、
吸入薬なので全身的にはステロイドの影響は問題ないと思います。





 同じく、最近の点鼻薬である
「アラミスト」「ナゾネックス」「エリザス」も
全身的な副作用を気にせず安心に使えるステロイドです。





 そんなわけで、ことステロイドに関しては
画一的な事がいえませんので
今回の件に関しては明確なコメントは差し控えます。




 ただし、花粉症の治療に
ステロイドの筋注をしたり、セレスタミンだけを
1か月も2カ月も飲むというのは
明らかに正しくないと思います。





 うーん、何となく答えになってねー。






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コメント

こんばんは

ステロイドの説明は薬剤師にとっても非常に悩ましい問題ですね。先生が仰るようにステロイドと聞いただけで、拒否反応を示される患者様も多いですし、かと言って喘息や膠原病などの治療には欠かせないですしね(ノ_-。)

私自身は、なるべくステロイドと言う言葉を使って、その必要性や有用性、副作用の症状を説明しているつもりなんですが、中にはステロイドと言う言葉だけで、勝手に使用を中止してしまう患者様もいらっしゃいました。
もう少し、マスコミやコメンテーターのお偉い先生方がステロイドの有用性をPRしてくださるといいなぁ~と思いますけどね(;^_^A

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ステロイドと言えば漠然と、副作用リバウンドのイメージがありますが、必要な場合は夢のようなお薬とのイメージもあります。ところで最近騒がれている、大気汚染の問題、マダニの怖さが心配性の私の頭を占めています。報道通りそんなに怖いなら、暖かくなって公園や土遊びを子供達にさせるのが心配です。先生はどんな風に思われますか?

Re:コメントありがとうございます

ネーヤ様
お久しぶりです。
ステロイドはイメージが独り歩きしてる感じですね。
そんなステロイドをきちっと説明して患者さんに納得して使用していただく、
ってのはやっぱ薬剤師さんの腕の見せ所であり
(病院薬剤師ではない)調剤薬局薬剤師さんの醍醐味(?)ですね。
よろしくおねがいします。

Re:コメントありがとうございます

デイジー様
いつもありがとうございます。
大気汚染とマダニ、実はワタシも良く把握できないのが現状です。
マスコミはあおるのが仕事(?)ですから
実際にはどれだけのリスクを想定しなきゃならないかは
よくわかりませんね。
ただ言えることは、今年のスギ花粉は大変多いので危険です。

Re:コメントありがとうございます

コウアヤ様
ステロイドの問題は難しく回答もはっきりせずスミマセン。
小児の副鼻腔炎は基本的には治る病気ですので、
根気強く治療することが必要かと思います。
この事についてもそのうち記事にしますね。

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Re: 浸出性中耳炎について

辰野様
お返事遅れてすみませんでした。
禁止ワードの件、結局よくわからなかったので
当院アドレス
ogurajibika@nifty.com
までご連絡ください。
小倉耳鼻咽喉科のホームページからでも大丈夫です。

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プロフィール

おぐぐー

Author:おぐぐー
昭和60年群馬大卒
開業医4人を中心としたロックバンドC.R.P.のリード・ボーカル&ギター担当
浦和レッズ・オフィシャル・サポーターズ・クラブ会員
家族:妻(耳鼻科医)1男1女1犬(柴犬)
http://ogujibi.com/

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