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ロックな高校生リターンズ(第2話)

 「おい、オグラ、傾向と対策、もうそろそろ出るぞ。」
「蛍光灯大作?なんじゃそら。」

 それにしても高3になって、ベースのOの奴は変わった。

 こないだまでは、口を開くと
「フェンダーのな、ベックとかクラプトンの持ってるストラトはヘッドが小さいんだ。
オールドなんだぜ。リッチーやジミヘンのは、現行タイプなんだ。」
とか
「今度クリエイションに参加したフェリックス・パパラルディは元マウンテンなんだけど
クリームのマネージメントやってて、4人目のクリームと呼ばれてたんだぜ。」
とか
「ジェフ・ベックが邑楽村でレコーディングしたアルバムはなんでしょう、答えベック・オラ、なんちゃって。」
なんて、ロックの話しかしなかったのに、

高3になったとたん
「おい、オグラ、『ラ講』始めた?」
「何、ラコウって?」
「旺文社のラジオ講座だよ。文化放送で11時半から12時半まで。」
「あー、オレ12時半からのセイ・ヤングから聴いてた。」
あわててテキストを買いに行って、5月から聴き始めました。
(ちなみにラ講の前、午後11時からは『ハリスの100万人の英語』をやってました。)

 また、
「おい、オグラ、デル単、もう買った?」
「何だ、デルタン?」
「試験に出る英単語だよ,青春出版だよ。赤尾の豆単なんか、もうだめだぜ。」
「いや、俺、豆単も持ってないけど・・・。」

 「試験に出る英単語」は英単語が出題頻度順に載っていて、やったとこまで役立つという
画期的な本だった。
それまでは旺文社の「赤尾の豆単」というのが受験生のバイブルだったわけだが
単語がABC順なのでアルファベットの後半の単語ほど記憶があいまいになるという欠点があった。
豆単では、
最初の単語は
「a:不定冠詞、(意)一つの~、一人の~、ある~」
で、これは、すぐ覚えられるんだけど、2つ目の単語が
「abandon:動詞、(意)やめる、すてる、あきらめる」
なので、ここでかなりの人があきらめてしまう、という指摘があったりする。


 ともかく、Oの奴、ロック小僧があっという間に、熱血受験生になっちゃったのだ。
Nちゃんとうまく行かなかったので、勉強の鬼となったのか。
でも、情報通なとこはロック、受験勉強を問わず相変わらずで、
受験勉強オンチの私はずいぶんと助けられました。


 「O、お前勉強家になったなー。」
「当たり前じゃん、ギターのEなんて、もうギターをケースにしまってカギかけて
来年の春まで、弾かないらしいぜ。」
「何、マジかよー。」
「おお、んでロックのレコードも、聴かないって。」
「ロックのレコードも!じゃあ、片平なぎさは?」
「それは、たまに聴くらしい。」
「なんじゃ、そりゃー。」



 まあ、バンドは、もうできないなー。
でも、オレはレコード聴いちゃうもんね、ギターも気分転換ならいいじゃん。
などと思いつつ勉強の合間、ロック仲間とレコードの貸し借りは続けていた。
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コメント

始まりましたね!

面白いな~。まさにそんな感じ。

セイヤングの谷村新司&バンバンの「天才、秀才、バカシリーズ」とか聞いていました。

TBSはパックインミュージックやってて山本コータローの「恥の上塗りコーナー」なんか聞いていました。

ラ講もたまに聞いてた。「はいっ、これが出来れば、○○大学合格!」って言う先生がいましたね。

懐かしいなぁ、深夜放送・・。

やたら食いつきがいいですねー

 お待たせしました。少しずつアップしますんで、よろしくお願いいたします。

 私もコータローパック聞いてましたが、山本コータローが
「座右の銘(ざゆうのめい)」のことを「ざうのめい」
といってるのを聞いて、
「なんだ一橋大学卒も、たいしたことねーじゃん。」と思った記憶があります。
 (そんなこという前に、ラジオなんか聞いてないで真面目に勉強しろって。)

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プロフィール

おぐぐー

Author:おぐぐー
昭和60年群馬大卒
開業医4人を中心としたロックバンドC.R.P.のリード・ボーカル&ギター担当
浦和レッズ・オフィシャル・サポーターズ・クラブ会員
家族:妻(耳鼻科医)1男1女1犬(柴犬)
http://ogujibi.com/

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