先日来院した女子高生。
「今日はどうしましたか?」
と訊ねると
「くさいだまが気になります。」
との返答。
「!?クサイダマ????」
初めて聞いた単語だ。
「それって何なの?」
「くさい玉が出るんで、友達に訊いたら、それくさいだまだから耳鼻科で取ってもらえば。」
と、言われたそうな。
「!」
ははあ、あれかな。
「それって、たまに口から出る1~2ミリのカスみたいやつで、
ぐずぐずしてて、白っぽい黄色でくさいニオイがするやつ?」
「あ、それです。」
なるほど「くさいだま」って言われてんのか。
誰がつけたか知らんがなるほどねー。
念のためパソコンで調べると、ホントに「くさいだま」でヒットしてくる。
正確には「膿栓」といいます。
口蓋扁桃(俗に言う扁桃腺)にはぽつぽつ穴が開いています。
この穴が大きい人はそこに食べ物のカスや雑菌が繁殖して
カッテージチーズのカケラみたいな塊りができます。
自然に取れたときある程度の大きさがあると、
口の中に異物感を感じ、吐き出してみるとくさいのです。
ほとんど病的なものはありませんが、
中には繰り返し大きなものがたまったり、口臭の原因になることもあります。
外来で簡単に取れちゃうのですが、扁桃のポケットの大きい人は
また、たまっちゃう事は多いです。
重症例は扁桃腺そのものを手術で取ったりするわけですが、
通常は、うがいや口腔ケアだけで経過を見ます。
溶連菌感染以外は抗生物質も不要です。
しかし、「くさいだま」とはよく名づけたもんだ。
なんか、ポケモンの名前かと思った。
勉強になりました。
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そうだという人と、そうでないという人と、
2種類いてわからなくなりますね。
拍手させて頂きました。