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真冬のアデノ


 連日、発熱のお子さんが多いです。



 特に小さいお子さんは、まだ自覚症状を表現できませんから、
視診、迅速キットなどの他覚的所見が重要です。



 まず、インフルエンザ患者さんとの接触の有無などを訊きながら、
鼓膜をチェック。



 ここで、明らかな中耳炎があって、
インフルエンザとの接触が無ければ、
まあ、「中耳炎のお熱」で、診断・治療を勧める。



 鼓膜に発熱の原因になるような異常が無ければ、
次にのどを見て、溶連菌感染などを診る。



 扁桃周囲のどぎつい発赤をみれば、
十中八九「溶連菌感染症」だから、
迅速検査をしてみる。



 看護婦さんに綿棒をもらい、
のどにぐりぐりで、早ければ1分以内に診断がつく。



 のどにも耳にも発熱のフォーカスが見当たらなければ、
インフルエンザの迅速検査。



 鼻汁の吸引清掃をして、また別の綿棒をもらって、
これは鼻からぐりぐり。




 そんなわけで、処置につくスタッフは、
常に2種類の綿棒をポケットに入れてすぐ出せるようにしてるのだ。





 昨日、来院された1歳の女の子。



 休日に発熱で救急病院を受診し、
インフルエンザの検査を受けたが陰性。



 でも、可能性はあるので、熱が下がらなかったらまた明日病院を受診してください、
と言われて、当院に受診。



 で、耳をみると中耳炎があり。



 しかし、程度から行くとで40度出るほどの所見ではないなあ、
と思いつつ、口の中を診てみる。



「あー、これだ、これだ、扁桃腺、腫れてますねえ。」



 ということで、お母さんに説明。



「検査をしてみましょう。はーい、アデノ取りまーす。」



「えー、アデノですかー。」




 扁桃腺と聞いた時から、溶連菌検査を想定してそれ用の綿棒を用意してたスタッフは
あわてて冷蔵庫にアデノウイルスの検査キットを取りに走った。




 結果、陽性。





 アデノウイルスは、主に夏に流行する「咽頭結膜熱(プール熱)」の
原因ウイルスとして有名です。




 飛沫、接触、糞便などから感染、潜伏期は4~7日程度だが、
型によっていろいろな臨床症状がある。




 抗生剤は無効で、
治療は症状に応じた対症療法のみだが、
発熱は5日程度の高熱が続きます。




 今回は眼は腫れていませんでしたが、
扁桃の溶連菌とは違う独特の腫れ方と、
鼻の吸引処置でアデノイド(鼻の突き当たりにあります)の腫れが感じられたことから
こりゃあ、アデノかIM(伝染性単核球症)だろーなー、と思ったわけだ。





 しかし、アデノといえば夏風邪の代表的ウイルス。
夏ならともかく、最近はこういうのが真冬にも出るので、
油断できませんなあ。



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プロフィール

おぐぐー

Author:おぐぐー
昭和60年群馬大卒
開業医4人を中心としたロックバンドC.R.P.のリード・ボーカル&ギター担当
浦和レッズ・オフィシャル・サポーターズ・クラブ会員
家族:妻(耳鼻科医)1男1女1犬(柴犬)
http://ogujibi.com/

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