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掌蹠膿疱症

 昨日の学会で、聞いてきたことの中に「掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)」の話があります。

 聞きなれない病名だけど、皮膚科の病気です。

 手のひらや、足の裏に無菌性の膿疱が数多くでき、何年にもわたって続く、という病気です。

 原因不明といわれてますが、この病気「慢性扁桃炎の病巣感染であることが多い、」
という事実が、古くから知られてます。

 「病巣感染」とは何ぞや。

 「病巣感染」とは、体の一部分の限局的な慢性感染症が原因となって、
そことは別の、離れたところに炎症が起こる
、というものです。

 つまり、この場合は扁桃に常に感染があるために、手や足に膿疱ができる、ということです。

 今回このことに関する詳細な研究発表がありました。

 以前、私が大学にいた時分は、いろんな検査をして関連する疑いが強ければ、
扁桃腺を取る手術をする、って認識でした。
誘発テストなんていって、扁桃を大きな綿棒でごしごし5分間もこすり、
体温、白血球、血沈などのデータの変動を確認するという、
医者にとっても、患者にとってもうんざりする検査です。
また、これが、なかなかうまく陽性に出ない。

 最近の研究では、有効性が明らかなので中等症以上の掌蹠膿疱症であれば、
それだけで手術の適応、ということです。

 ふーん、なるほど。

 この病気、直接耳鼻科に来ることはまずないですが、以前病院に勤めてた頃は、
手術目的で、紹介され結構オペしました。

 よくなりますよ。

 実は、1年位前、ウチから一人病院に紹介して手術してもらいました。
そのかたは、耳の病気かなんかで来院した若い女性なのですが、
問診表の「いま経過観察中の病気」の欄に「掌蹠膿疱症」とあったのです。

 話を聞くと、何年も悩んでいるようで、市内の皮膚科もほとんど回り、
最近は館林の方まで行ってたようです
その他、いろいろ民間療法も試したけど、もちろんうまく行かず。

 で、これは扁桃腺との関係があることが多いよ。と説明し、手術を勧めました。

 患者さんは

 「そんなこと、初めて聞いた。

  と、びっくりしてました。

 えー皮膚科って、そーゆー説明しないのかなー、と逆にこっちもびっくり。

 耳の病気の方はすぐ治っちゃったので、病院に紹介し扁桃腺の手術をしてもらいました。
恐怖の誘発テストはやんなかったけど、血液検査や問診で「疑いあり」と診断したのです。

 次に、またなんか別のことでウチにかかった時、掌蹠膿疱症の方がほとんどよくなっていたので
あー、よかったなー、と思ったわけです。


 今後は、もっと自信もって紹介できるぞ

 しかも、大きな綿棒を2本も口の中に入れて、
げーげー言わせながら両側の扁桃腺を5分間もグリグリする
拷問のようなあの検査、もなくなるか知らん。
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プロフィール

おぐぐー

Author:おぐぐー
昭和60年群馬大卒
開業医4人を中心としたロックバンドC.R.P.のリード・ボーカル&ギター担当
浦和レッズ・オフィシャル・サポーターズ・クラブ会員
家族:妻(耳鼻科医)1男1女1犬(柴犬)
http://ogujibi.com/

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